青森ねぶた祭、全面VR化へ

青森市が、毎年8月に開催している青森ねぶた祭を2020年までに全面VR化する計画を発表しました。

青森ねぶた祭は毎年8月2日から7日の6日間に渡って開催されます。日本最大の夏祭りとも言われ昔から高い人気を集めていますが、それでも近年は観光客の伸び悩みや、踊り手である跳人(はねと)の減少などといった課題を抱えていました。

大型ねぶたを出陣する参加・運行費用の高騰も問題になっています。大型ねぶたの参加団体は22団体ありますが、その参加費用は、ねぶたの制作費も含めて2千万円以上とも言われています。最近では白熱電球の製造停止から、LED電球なども使われるようになり、団体の運営費を圧迫する一因にもなっていました。

そこで青森市では、運営費を抑えつつ、多くの人々に青森ねぶたを体感してもらえるように、祭りそのものを全面的にVR化することを決定したとのことです。企画を提案したA氏は、青森ねぶた祭のVR化について次のように語りました。
「VR化すれば、世界のどこにいても青森ねぶた祭の迫力を味わってもらえる。VRゴーグルを着けることで、遠隔で跳人として参加することもできる。東京オリンピックに向けて、外国人観光客への周知も進めていきたい」

VRねぶたのイメージ
f:id:zinbe:20180401100515j:plain

跳人のVR参加イメージ
f:id:zinbe:20180401100427p:plain

また、青森ねぶた祭とルーツを同じくする弘前市弘前ねぷた祭では、「青森がVRなら弘前プロジェクションマッピングだ」と、対抗して近代化を進める意気込みを見せています。人形型のねぶたを使用する青森ねぶた祭に対して、弘前ねぷた祭で使用するのは扇型の灯篭に絵を描いた扇ねぷたプロジェクションマッピングとの相性は良さそうです。