Adobe Live -Best of MAX- ゲストセッションレポート

Adobe Live -Best of MAX-に参加してきました。www.event-web.net

今回はその中で行われた、株式会社もりの原野守弘氏によるゲストセッションの内容をレポートします。原田氏が携わった代表的な作品としては、docomoのWebCM「森の木琴」や「OK Go: I Won't Let You Down」などがあります。

セッションのテーマは「10 tips for creativity」で、これらの作品を生み出す上で原田氏が心がけている10の要素が紹介されました。

The era of non-fiction and non-verval.(ノンフィクションとノンバーバルの時代)

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ここ最近たくさんシェアされた動画のほとんどがノンフィクション。実際に誰かがその動画のために練習し、成功させたというノンフィクション性が評価されるのではないか。森の木琴やOK GOも、成功動画の裏には何十回もの失敗がある。
ノンバーバルについては、言語に依存せずに、目で見てわかるデザインで訴えることが重要。

Not about being different, but being the same.(いかに違うかではなく、いかに同じか)

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デザインを考えるときに、他の人と違うものを追求しがち。しかし本当は逆で、違いを強調するのではなく、いかに人間がみんな同じかということを考えるべき。多くの人が共有している感覚を見つけられるかがポイント。
誰でも言えることだけれど、これまで誰も言ってこなかったことを見つけて、最初に言うことが重要。

Sit side by side.(隣り合って座る)

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いい広告というのは、お客さんと隣り合って座り、同じ目線で考えてできるもの。打ち合わせのときにお客さんの隣に座って、いいと思うものをたくさん一緒に見てもらうことが大事。

Respect with good manners.(正しく尊敬する)

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デザインについてお客さんから細かい修正の指示が入ることはよくある。ここは見難いとか、メッセージが分かりにくいとか。しかしそういう指摘は、たいていは見る人を馬鹿だと思っているから生じる。分かりやすくしてあげないとダメという、下に見る意識が働いてる。
見難いと言われたら、一度問い直してみよう。見る人の視点で、本当に見難いと感じますか、と。

The idea can only be brought about throgth your life.(アイデアは自分の人生からしか生まれない)

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イデアはそれまでの経験から生まれるもの。これまでの自分の思い出の中で、いいと思ったものや、感動したものの中に、人に共感されるものがあるかもしれない。その感動の芯にあるものを探してデザインに反映させればいい。
「森の木琴」について。もともとは「木っていいな」という思いがあり、そこからなぜ木がいいと思うのかなどを考えて突きつめて、デザインに落とし込んで行った結果、あの企画が生まれた。

Let's make a good sandbox.(いい砂場を作ろう)

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子供の遊び場として、砂場は非常に自由な発想に溢れた場所。ものを作るのも砂場で砂遊びをするのと同じ。どういう砂場を作って、どういう仲間を呼んで一緒に遊ぶのかが大事。

Good ideas cometo those who sleep.(アイデアは寝て待つしかない)

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イデアを考えているのは、”あなた”ではなく”あなたの脳”。アイデアは自分の脳が思いつくものだと意識すると、いろいろなことがうまくいく。
脳がいい状態になるように保つことが大事。徹夜したりして無理をしても、脳がリラックスできないのでいいアイデアは生まれない。脳がリラックスできる環境を作ってあげよう。

Throw away.(捨てること)

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頑張って作ったものでも、ダメだと思うものは思い切ってボツにする。特にディレクターの立場の人にとっては、その決断ができることは非常に大事。

Creativity takes lisk.(クリエイティブは、リスク)

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リスクがないデザインは存在しない。リスクを恐れて引いてはいけない。
お客さんから、リスクを避けるためにデザインを変えろと言われるかもしれない。しかしもしそこで引いたら、あなたはその共犯者になる。リスクを恐れることはクリエイティブの敵。その共犯者にならないように。

Why?(なぜ?)

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時間切れなので、「TED Simon sinek」でググってください。そこで説明されてます。

最後のググってくださいもいうのは、次の動画だと思います。
サイモン シネック: 優れたリーダーはどうやって行動を促すか | TED Talk | TED.com