AdobeのJhon Nack氏がHTML5に関する噂に反論

John Nack on Adobe : Adobe is “sabotaging” HTML5??

なぜかAdobeHTML5を強烈に敵視しているように取り沙汰されている昨今ですが、Nack氏が書いているようにAdobe自身が公式にHTML5に反対したり危機感を露にしたことって無いんじゃないかな。私自身もAdobe関係者にインタビューする機会があれば必ず聞くようにしているのですが、一様に返ってくるのは「HTML5は素晴らしいしAdobeとしても歓迎している。でも使い物になるのはまだ先だよね」という感じの返答です。
将来的な話はともかくとして、現状でAdobe陣営が問題にしているのは「現時点でのHTML5の表現力がまだ全然Flashには追い付いていないこと」です。もし将来HTML5Flashを追い抜くことがあったとしても(おそらくAdobeはそうなるとすら思ってないでしょうが)、オーサリングツールに関する優位性は揺るがないでしょう。いまだ未完成で、しかしながら前評判の高いHTML5をいたずらに叩くメリットなんてAdobeにはこれっぽっちもないわけです。
Adobeにとっての当面の課題は、Adobe vs HTML5という構図に対する誤解をいち早く払拭することかもしれません。