青森ねぶたの保存伝承基準を明文化

青森ねぶた祭は国の重要無形民俗文化財に指定されているわけですが、この度保存伝承の基準が初めて明文化されたそうです。
http://www.mutusinpou.co.jp/news/2009/03/5752.html

基準内容は大きく7項目を設け、山車本体は「立体型の組みねぶたとする」とし、衣装を先導役、曳(ひ)き手、囃子(はやし)方、跳人(はねと)など役割別に定めたほか、運行時の並び方も明確に示した。

気になるのは「運行時の並び方も明確に示した」の部分。まだ詳細が公開されていないので何とも言えないのですが、まず間違いなく跳人→ねぶた→囃子の順番でしょう。でもこの順番だと跳人には囃子が聞こえないのです。囃子が聞こえないとそれに合わせて跳ねることができないので、好き勝手に跳ねる連呼集団になってしまって非常に美しくない。まあそのことについてはいつか熱く語りたいけど。
それで、団体によっては跳人にも囃子が聞こえるようにと、囃子隊をねぶたの前に持ってきたり、跳人の中にミニ囃子隊を紛れ込ませたりする工夫をしてるんですね。懸念しているのは、今回基準が明文化された影響で、そういうことがやり難くなってしまうんじゃないかということです。もっとも、そういう団体はもともと審査を度外視しているケースが多いので影響は無いかもしれませんが。残すべき伝統の基準を定めたことには賛成なのですが、これがどこまで影響力というか強制力を持つのかは気になることろです。