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【書評】佞武多 neputa or nebuta(津軽書房)

この記事は「青森ねぶた祭り Advent Calendar 2015」の12月18日分として書きました。
 
昨日に引き続いて、本の紹介をします。とはいえ、今日紹介する本は、とっくに絶版になっていてほとんど手に入りません。
 
津軽書房による1966年発行の『佞武多 neputa or nebuta』です。以前紹介した和田光弘氏の古い写真集が1983年発行なので、それよりもさらに古い、実に49年前の本です。
 
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弘前ねぷた祭りと青森ねぶた祭りについて紹介している本です。ねぷた・ねぶたがどういうもので、どの時期にどのような形で行われるのかなどが詳細に解説されています。現代とは異なる部分もあり、昔のねぶた祭りがどのようなものだったのかを知ることができます。
 
この本の貴重な点は写真が多数掲載されていることです。80ページ弱の小さな本なのですが、その半分が写真、もう半分が解説文という構成です。
 
ねぶた本体の写真だけでなく、運行の風景や、制作の様子なども載っています。なにしろ発行されたのが1966年ですから、掲載されている写真も当然その当時のものということです。50年前のねぶた祭りの様子を感じ取ることができます。
 
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大正以前の時代の写真もあります。これは明治中期の五所川原ねぷたの写真。立佞武多会館に説明用に飾られているのと同じものです。

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この本の解説文の後半は、弘前と青森それぞれの、"古老"(原文まま)へのインタビューが掲載されています。50年前の時点の"古老"ですから、その思い出話は大正時代まで遡ります。さらに、その祖父から聞いた話なども出てきます。青森出身の人たちは、同じような話を身内から聞かされて育ったのかもしれません。
 
約80ページ。昔のねぶたに興味のある人にとっては、余すところなく味わえる一冊です。