青森ねぶた祭 2016年出陣ねぶたの感想 その1(竹浪比呂央さん、手塚茂樹さん)

今年の青森ねぶた祭に出陣した大型ねぶた22台の個人的な感想を書いていきたいと思います。下絵と題材の解説はリンク先でご覧下さい。

第一弾は最優秀制作者賞を受賞した竹浪比呂央さんと、その弟子の手塚茂樹さん。

JRねぶた実行プロジェクト「蝦夷ヶ島 夷酋と九郎義経」 制作者:竹浪比呂央

JRねぶた実行プロジェクト - 青森ねぶた祭

ねぶた大賞をとったJRのねぶたです。この鹿がとにかく印象的でした。下絵を見たときの構図にも驚きましたが、それが立体のねぶたになったときに、この鹿がこんなに生々しくなるものだとは思いませんでした。

JRということで、蝦夷をテーマに選んだのは北海道新幹線の開通にちなんでのことだそうです。源義経はねぶたの題材としてよく登場しますが、その義経が生き延びて蝦夷に渡ったという伝説で海峡横断を表現するというのは、素晴らしく巧みな題材選びですね。もうその時点で脱帽です。

青森菱友会「箭根森八幡」 制作者:竹浪比呂央

青森菱友会 - 青森ねぶた祭

市長賞の青森菱友会です。鬼の迫力が見事です。やはり竹浪さんは、こういう化物や獣を作らせたら天下一品ですね。矢を射る頼義の躍動感もいいです。

マルハニチロ侫武多会「海神と山幸彦」 制作者:手塚茂樹

マルハニチロ侫武多会 - 青森ねぶた祭

個人的にかなり好きなねぶたです。大量の鯛が舞い踊る斬新な構図。ねぶたが左から右に回ると、まず龍(海神)が見えて、それから鯛が次々と泳いでくるように見えるいうわけです。ぐるぐる回して延々泳いでくる鯛を眺めていたくなりますね。鯛だけでも部屋に飾っておきたいという声も多く聞かれたようです。

鯛に目がいきがちですが、山幸彦の身軽な感じも見事なものです。あと、龍の造形がだいぶ師匠に近づいてきましたね。

写真の整理ができたら、送りの写真も追加するかも。